コロイド結晶を用いた
個体識別可能な微小・不可視の
「透明IDタグ」
製品のトレーサビリティを高める新たな技術によって持続可能な社会のあり方を一緒に考えてみませんか。

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  • 募集内容

    コロイド結晶を用いた透明IDタグに興味を持ち、新たなビジネスやサービスを共創していただけるパートナー

  • 活用商材

    コロイド結晶により実現する「透明IDタグ」

MATCHING
POINT

  • ・トレーサビリティ対応や真贋判定を、製品に取り付けられたIDタグで実施したい商材をお持ちの企業様
  • ・特に宝飾品や時計などのラグジュアリー商材を扱い、意匠性を損なわないIDタグを必要とされる企業様
  • ・新品・中古品を問わず、あらゆる製品に取り付けが容易なIDタグをお求めの企業様
極小の透明タグが貼り付けられた宝飾品

これからの持続可能な社会に貢献する技術

私たちが開発しているのは「コロイド結晶」を活用した「透明IDタグ」。開発の背景には、世界的なサスティナビリティの機運の高まりがあり、あらゆる製品にトレーサビリティへの対応が求められる時代が訪れようとしています。
この透明IDタグは、直近の取り組みとしては特に高級ファッション製品などを扱うラグジュアリー業界での活用を目指しています。微小なサイズのIDタグは、製品の意匠性を損なうことなく取り付けが可能で、また真贋判定にも効力を発揮します。今後さらに適応できる業界・製品を増やし、持続可能な社会の実現にむけて共にチャレンジする共創パートナーを必要としています。

世界に広がるトレーサビリティの潮流

今、世界的に「サスティナビリティ」の機運が高まる中、特にEUでは「デジタルプロダクトパスポート(DPP)」という構想が進行しています。

それは製品を長く使う、原料を再利用することなどを促進する目的で、製造情報や設計情報、利用状況などを記録、公開するという構想です。

直近では、衣類や繊維製品、電子機器といった環境負荷の高い製品を皮切りに、トレーサビリティへの対応が求められる予定です。将来的にはEUで販売される全製品に対応が求められる見込みで、この流れは日本にも波及すると考えています。

トレーサビリティのイメージ

コロイド結晶の光学特性をコード化

極小コロイド粒子を用いたIDタグの開発

そんな中、私たちが着目したのが、多種多様な製品のトレーサビリティに対応できる新しいタイプのIDタグの開発です。これを実現するのが「コロイド結晶」を形成する技術です。コロイド結晶とは、人間の髪の毛の直径以下である、ナノメートルからマイクロメートルのサイズのコロイド粒子が規則正しく並んだ状態のものです。

コロイド結晶 コロイド結晶

透過/反射する光の特殊なパターンを読み取りコード化

そのコロイド結晶に光を照射すると、特定の方向に強く光が透過/反射してパターンを示します。粒子に電荷を付与し、粒子間の距離や配列を変えたコロイド結晶を人工的に生成して組み合わせると、場所ごとに性質の異なる結晶が、それぞれ異なるパターンを発生させ、それを読み取ってコード化することができます。

IDタグとしての活用は、機能と市場ニーズが一致したもののひとつと位置づけ、今後の持続可能な社会・経済の発展に大いに貢献できる技術であると考えています。

透過/反射する光の特殊なパターン

微小・不可視のIDタグ

現在、製品の識別を行うマーカーやタグは様々なものが使用されていますが、個別に認識できるタグの中で、サイズが小さいことと透明であることがこのIDタグの特徴です。粒子間の距離や配列を工夫することで、ほぼ透明なコロイド結晶を人工的に生成することに成功しました。さらに、このIDタグは、村田製作所独自の高度な技術が活かされています。

コード化されたパターンは、電波を使用することなく、光を使用して認証するため、金属製品にも適用しやすいという特徴もあります。また、光で認証する技術は他にありますが、単純な反射光ではなく、反射型回折光(入射光に角度がついて反射する)を利用するため、光沢のある材料に対しても適用しやすいというメリットもあります。

微小・不可視のIDタグ 微小・不可視のIDタグ

ラグジュアリー業界での活用を期待

様々な製品のトレーサビリティに対応できる透明IDタグですが、特にファッション、宝飾品、時計などのラグジュアリー業界での活用が期待されています。微小・不可視のIDタグならば、製品の意匠性を損ねることなく、また微細な小型製品でも目立つことなく取り付けが可能となります。二次流通(中古品売買)が盛んな高級品であれば、製品の真贋判定にも用いることができます。

見えないタグを探す様子

さらに、過去に販売された製品や中古品などで電子タグが取り付けられていない製品に対して、従来のRFIDなどを後から埋め込むことは物理的に困難な面もありますが、透明IDタグは後付けしやすいというメリットがあります。あらゆる製品にトレーサビリティが求められるこれからの時代、適応可能な業界はさらに広がると考えています。

フリックしてご覧ください。
ラグジュアリー業界とその他あらゆる業界に適用可能

お問い合わせ

村田製作所では、コロイド結晶を用いた透明IDタグを使い、
製品のトレーサビリティを高め、持続可能な社会のあり方を目指す共創パートナー様を募集しています。
村田製作所との協業にご関心のある企業様は、お問い合わせフォームにてお気軽にお問い合わせください。

開発者の皆さん

開発者の声

村田製作所
技術・事業開発本部 マテリアル技術センター 材料プロセス開発部

白井 善晶(しらい よしまさ)

持続可能な社会の構築には、商品を長く使うこと、材料を繰り返し使うことが求められます。また、製品がどのように作られ、使用後にどのように扱われるかといったことへの関心は年々高まっています。これらに応えるためには、製品そのものに原料や製造、利用状況に関する情報を紐づけることが重要となります。それを可能にする透明IDタグを通して、これからの社会のあり方について一緒に考えていただけるパートナーの方々をお待ちしています。

住吉 真聡(すみよし まさと)

新しい技術を社会に実装するためには企業と企業の連携、そして、共感する人と人の共創が必要不可欠です。共創を通じて透明IDタグの可能性やコロイド結晶の新たな価値を一緒に考えていきましょう。

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村田製作所では協業できる研究機関、企業などの共創パートナーを募集しています。
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