ダイバーシティチーム

人間拡張

~障がい者の自己実現から始まる
人類の新たな可能性の探求~

概要

ひとりひとりが、境遇・考え方の違いを乗り越えて、社会の一員として生きるために、
エレクトロニクス技術によってバリアを取り去り、Well-beingな社会の実現を目指します。

多様性を活かす未来

概要図

解決したい社会課題

地球上には約80億の人がいますが、年齢、性別、障がいの有無、価値観の違いなど、誰ひとりとして同じ人はいません。それはとても豊かで尊いことだと考えます。しかし、現代社会ではその多様性を活かせず、差別や偏見による社会的格差や紛争が起きています。また、深刻な環境問題も物質的な自己優位性を求めることで起きた負の遺産だと言われています。

持続可能な地球を未来へ紡いでいくためには、個々の多様性を受け入れ、違いをユニークとして捉えて活かし合える「ダイバーシティインクルージョン」が根本策になると考えます。本プロジェクトでは、まず身近なところで孤独や生きづらさを抱えている障がい者や高齢者に目をむけ、社会参入や自己実現を支援していくこと、そしてその先には、バリアを超えた人間拡張技術によって、あらゆる人々に新しいライフスタイルを提供すること、これらを通じて課題の解決に取り組んでいきたいと考えています。

実現したい未来

実現を目指す未来

不安なく期待をもって生きられる、共生社会を創る

人が生きるためには、人とつながり、思いが伝え合える「コミュニケーション」が必要不可欠です。その考えを前提とし、本プロジェクトでは実現を目指す未来へむけて2段階のフェーズで進めていこうと考えています。

PHASE.01

障がい者の物理的障壁を超える

第1フェーズは、体や言語が不自由な方が物理的な障壁を超えて、意思を伝えることができる世界を構築することです。

第1フェーズ身体障がい者のコミュニケーションのイメージ
第2フェーズ自分らしさ・自由+尊厳のイメージ
PHASE.02

あらゆる人のコミュニケーションを築く

第2フェーズでは、障がい者の有無に関係なく、あらゆる人を対象としていきます。「バーチャルとリアルが融合する技術」によって、「身体的制約」「時間的制約」「空間的制約」を超え、新たなコミュニケーションを築くこと、また、自分らしくいたいという「自分らしさ・自由+尊厳」にむけて新たな自分を作るといった「人間拡張」といえる世界を実現したいと考えています。

最終的に、人々が希望を持ち、個性を楽しみ、不安なく期待をもって生きられるWell-beingな社会の創出を目指します。

実現へむけて2段階のフェーズ

第1フェーズ障害者に向けたコミュニケーション技術の提供・第2フェーズ人々の身体・時空を超えた未来社会の新しいライフスタイルの創造

そのために必要なこと

身体、時空の制約を超える技術の創造

PHASE.01

脳波を用いた意思伝達手段の開発

第1フェーズでは脳波に着目し、今まで不可能と思われていたテレパシーを脳波で実現させることに取り組んでいきます。
脳波の計測では、頭蓋骨を開けて脳に直接電極を埋め込む方法など、手術を要するものも研究されていますが、本プロジェクトでは簡易に普段使いができるものを提供しようと開発を進めています。

脳波のイメージ
ロボットのイメージ
PHASE.02

高度技術によるライフスタイルの創造

第2フェーズでは脳波技術に加え、分身ロボット、五感技術、高度通信技術を用いて、身体や時空的制約を超えた体験を提供していきたいと考えています。
人の思考や感覚、身体をコントロールする脳は、その人の現実世界をつかさどる中枢だといわれています。その脳を起点に、分身ロボットや五感技術を融合していくことで、遠隔就労や自己介護、再生医療や美の追求など従来の制約を超えた人間拡張により、社会との交流や自分らしさの追求など、新たなライフスタイルにむけたソリューションを提供したいと考えています。

現在の取り組み

step1,課題の設定→step2,課題を解決するソリューションの創出→NOWstep3,ソリューションの具体的な開発→step4,実現のためのパートナー探し→step5,実現化の実験段階→step6,事業の創出
  • STEP01

    課題の設定

  • STEP02

    課題を解決するソリューションの創出

  • NOW
    STEP03

    ソリューションの具体的な開発

  • STEP04

    実現のためのパートナー探し

  • STEP05

    実現化への実験段階

  • STEP06

    事業の創出

現在は第1フェーズにあり、言葉でのコミュニケーションが難しくなった重度身体障がい者にむけて、当事者と周りの方との思いを伝えあえるという喜びの創出、そしてそれが社会参入・自己実現にまでつながっていくことを目指し、脳波を用いた意思伝達装置を開発中です。試作段階ですが、従来の脳波計よりも簡便で簡易に装着でき、応答速度や正答精度も良好な結果が得られています。しかし、脳の神経伝達活動などには個人差がつきもので、これらの課題解決と、さらなる応答時間の短縮が現在の目標です。また、この技術をコアとして、さらに広い範囲で活用できるようにしていきたいと考えています。「不可能を可能にする」という強い信念を持って取り組みを進めます。

脳波計脳波テレパシー計測

実験風景
脳波計「簡易&応答速度:短」を実現

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