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作業者安全
モニタリングシステム

保守・点検作業員の熱中作業
(暑熱環境下作業) 対策

保守・点検作業員の熱中作業(暑熱環境下作業) 対策
業種
ビル管理
運用台数
セルラーLPWAモデル 30台
導入場所
都内各所のビルのエレベーター保守・点検現場
主要機能
熱ストレスアラート、転倒・落下アラート、建物内高さ検知機能

エレベーターの保守・点検現場において、夏場は特に暑熱環境 での業務になることから、健康・安全リスク低減のため作業者安全モニタリングシステムを導入。
また、日々現場が変わることから、セルラーLPWAモデルが運用に向いている。アラート発生時には、平面的な位置情報では、作業員の所在特定には不十分であり、高さ情報も求められるため、建物内高さ検知機能も導入。

課題と効果

  • 従来の商材では、現場移動毎に意識的に機能をオンにする必要があり忘れることがあった。
    ヘルメット脱着による自動オンオフ機能があるため、作業員が意識せずともモニタリングが機能している。
  • プライベート通信を利用する商材では現場ごとに通信網を準備する必要があった。
    携帯電話のカバーエリア内であればどこでも繋がる。

導入背景

作業者の状態把握と
位置把握(高さ)の徹底が
安全管理の課題であった

お客様の要望、設備状態に応じて、現場が日々変動するエレベーターの保守・点検においては、いつでも、どこでも作業員の状態を見守ることができるセルラーLPWAタイプの作業者安全モニタリングシステムが運用に向いていることから導入。夏場のエレベーター保守・点検現場は、空調管理外であることが多いことに加え、作業者は少数で業務にあたることから、異常発生時には、付近の同僚や、管理センターに速やかに通知され救助などの対応ができることが求められる。その際に、作業員がどこにいるのかを速やかに把握する必要があるが、エレベーター保守・点検現場では、平面的な位置情報ではなく、建物内の何階なのかを知る必要があり、高さ検知機能も求められた。

作業者の状態把握と位置把握(高さ)の徹底が安全管理の課題であった

導入

モニタリングシステムが自動で起動。
アラートで管理センターと
作業員に危険を通知。

作業員が現場に到着し、ヘルメットを装着すると、センサデバイスが自動的に作業員の装着を検知し、安全モニタリングを開始。現場では高さを把握するため、高さの基準とする階に、無線タグを設置し、作業員が作業者安全モニタリングサイトで各無線タグの位置情報を登録。
各作業員ヘルメットに装着されたセンサデバイスが、無線タグに近づくと、高さ情報が更新され、作業員が今どの高さにいるのかを把握。アラート発報時には、管理センタースタッフおよび作業員にメールにて通知される仕組み。ただし、周辺にいる現場作業員が速やかに気付く仕組みを課題として提示いただいたため、21年度モデルよりデバイス内にブザーを組み込み、アラート発報を行う機能を導入。

モニタリングシステムが自動で起動。アラートで管理センターと作業員に危険を通知。

効果

アラート数値で
現場作業者の環境を適切に把握。
今後さらなる機能充実を予定。

2020年度導入時は、熱中症発生ゼロ、転倒・落下検知によるケガ人もゼロ。
熱ストレスアラート発報時のレベルを、安全側に設定し3.5※として運用されたが、アラートが発報時の作業員の感想は、それほど過酷と感じる状況ではないことから、21年度以降は、4.0に設定して運用される予定。他の現場からは4.0が適正というフィードバックが多い。
位置情報についても、常にGPS情報をダッシュボードに表示するのではなく、異常発生時のみ、GPSと高さ情報が表示されることが、作業員のプライバシーの観点からは良い。
※熱ストレスアラートの標準設定は4.0とし、現場の要望から設定変更可能。

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