村田製作所では、空調設備の最適化や機器の待機電力削減をはじめとして、再エネ・省エネ投資の促進、「カーボンプライシング制度」の導入、省エネ型製造装置の開発など、省エネに関するさまざまな施策に取り組んできました。近年では、センシング/IoT技術を活用したエネルギーマネジメントシステムを導入するなど、徹底した省エネ対策を実施。2020年には「RE100(※)」にも参加し、再エネ利用も含めた「気候変動対策の強化」を推進しています。
※RE100…事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする国際的なイニシアティブ
AIと蓄電池による
ビル全体の省エネ制御
省エネ促進の重要性
京都議定書の締結を境に、個人・企業を問わず省エネに関するさまざまな対策が行われるようになりました。2022年には、省エネ法改正で「電気の需要の最適化」が求められるようになり、また、昨今注目されている企業のファシリティマネジメント(※)においては、省エネは避けては通れない課題です。さらに、世界情勢のさまざまな要因による電気代の高騰などが、省エネ意識や対策に拍車をかける結果となっています。
※ファシリティマネジメント…企業・団体などがもつ建物や設備(ファシリティ)について、その価値を最大化するために適切な企画、管理、活用を行う経営活動

ビル全体の省エネ制御の特徴
村田製作所の本社ビルに導入されている省エネ制御の特長は「蓄電池の活用」と「AIによる制御」です。この2つの要素によって電力の使用効率をアップし、地下1階から地上18階までビル全体の「省エネと快適性の両立」を実現しています。
AIがビル全体の省エネと見える化を実現
機器別の効率運転データ・室内外の温湿度データ・天候データ・CO2データ・過去実績(時系列データ)など、ビル内に設置した各センサの情報を集約しAIが解析。設置されている蓄電池も活用して、空調設備(空調機、外調機など)を適切に制御します。

ビル全体の省エネシステム導入事例
村田製作所本社 導入事例
村田製作所本社では、2020年から当省エネシステムを導入しており空調電力の約15~20%の省エネを実現しています。二酸化炭素(CO2)の削減効果は年間で200トン以上を見込んでおります。

AIと蓄電池連携による省エネシステム導入について
ヒアリングから導入までトータルにサポートします。
村田製作所 All-in-One蓄電池システム
村田製作所 All-in-One蓄電池システムを複数個組み合わせて使うことで、省スペースでの蓄電池導入が可能となります。また、分散蓄電池を活用することできめ細かなフロアー単位でのBCP対応が可能です。大型蓄電池と異なり消防関連法令・条例の対応適用外のため、設置も容易にできます。



- ・蓄電池システム:10台
- ・蓄電池ユニット:2台
- ・統合制御で出力:20kW ・実効容量:27kWh
- ※村田製作所東京支社:延床面積 9,117m2 地上12階、地下2階

村田製作所の再エネ・省エネ制御
村田製作所では「社会価値と経済価値の好循環を生み出し、豊かな社会の実現に貢献していく」という基本ビジョンのもと、今後も自社技術を利用した「省エネ」や「再エネ利用・活用」ソリューションを開発していきます。そしてこの技術を広く共有して、みなさまとともに持続可能な社会を実現していきたいと考えています。省エネ・再エネの利用や活用に関する技術に関しては、お気軽にお問い合わせください。
