村田製作所 muRata INNOVATOR IN ELECTRONICS

統合型再エネ制御ソリューションefinnos

2026.8.5

工場の夏場の電力を最適化する方法
電気代が上がる理由と再エネを活用した対策

夏場になると、製造業を中心に、多くの事業所で電力使用量が急増し、電気代が大きく上昇します。特に空調や生産設備の負荷が重なる時期は、電力ピークが跳ね上がり、運用コストに大きな影響を与えます。また、日本では電力契約の仕組みにより、ピーク電力が年間の基本料金に反映されるケースもあるため、夏場の電力管理がより重要になります。
本記事では、夏場の電力が高くなる理由を整理し、今日から実践できる節電の方法から、太陽光発電・蓄電池・EMS(エネルギーマネジメントシステム)などの再エネを活用した長期的な最適化まで、効果的な対策をまとめています。

製造業のイラスト

夏場に工場の電力が急増する理由と
“電気代が高くなる仕組み”

夏場の電力上昇は、単に「暑さで空調負荷が増える」という単純な話ではありません。複数の負荷が同時に高まり、結果として電気料金が大きく跳ね上がります。

太陽光発電のイラスト

夏の電力ピークが工場の
電気代を押し上げる構造

外気温が上昇すると、空調設備やエアコンの稼働が増え、瞬間的な電力ピーク(kW)が上がります。日本では、工場の電気料金は「電力量(kWh)」だけでなく、最大需要電力(ピーク電力)で基本料金が決まる制度が一般的です。そのため、ピークが高くなるほど年間の基本料金が上昇し、コスト削減が難しくなります。

空調・コンプレッサ・生産設備が
夏に負荷増となる背景

夏場は以下の要因が重なり、電力消費が増えやすい状況になります。

  • 空調負荷の増加:外気温が高く、冷気を維持するためにエアコンがフル稼働
  • コンプレッサの効率低下:温度上昇で圧縮効率が落ち、消費電力が増える
  • 生産設備の発熱:モータや機器が熱を持ち、冷却のための電力が増える

これらが同時に発生し、工場全体の電力使用量が大きく上昇します。

「1回のピークで基本料金が1年間上がる」電力契約のリスク

日本の高圧電力契約では、1年間の基本料金が「最も高かったピーク電力」で決まる仕組みが採用されています。
そのため、たった1回のピーク上昇が、年間の電気代を大幅に押し上げるリスクがあります。

※ピークカットの背景や考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

小さく始められる
“即効性のある”夏場の電力削減策

夏場の電力削減は、必ずしも設備投資が必要ではありません。まずは今日から取り組める施策を整理します。

空調設定・循環改善でできる
簡易ピークカット

空調は工場の電力使用量の大きな割合を占めます。以下の改善でピーク抑制が期待できます。

  • 設定温度を1℃上げる
  • ファンの併用で冷気を循環
  • 天井の断熱・ビニールカーテンで空間を区切る
  • 空調機器のフィルター清掃で効率向上

いずれも初期費用ゼロで実施できます。

稼働スケジュールの見直しで
ピークを避ける方法

ピークが集中しやすい時間帯(13〜16時)を避けて稼働を調整すると、最大需要電力の抑制につながります。

  • 生産設備の立ち上げ時間を分散
  • 熱を発生する工程を夜間へ移動
  • モータや大型機器の同時稼働を回避

無駄な負荷を抑えるだけで、電力消費の低減が期待できます。

大きな効果が期待できる設備投資
(中長期の電力最適化)

即効性のある対策に加え、長期的なコスト削減には設備投資が重要です。特に再生可能エネルギーや制御システムは、夏場の電力問題に大きく寄与します。

太陽光パネルとエネルギーのイラスト

空調設備の更新
(インバータ化・高効率化)

老朽化した空調設備は消費電力が増加し、夏場のピークを押し上げる要因になります。

  • 高効率インバータエアコンへの更新
  • 高効率チラー・熱源機への更新
  • 人数や時間帯に応じた自動運転で無駄を削減

これらの更新は、電力使用量の安定化に直結し、中長期的なコスト削減につながります。

太陽光発電の夏場の
発電特性と導入メリット

太陽光発電は夏場の発電量が多く、昼間の電力消費と相性が良いエネルギーです。

  • 自家消費で電力購入量を低減
  • CO2排出量の削減
  • 蓄電池との組み合わせで効果最大化

特に製造業や物流倉庫など、日中稼働が中心の事業所では導入効果が大きくなります。

蓄電池によるピークカット

蓄電池は、太陽光発電の余剰電力を吸収し、電力使用量が高まる時間帯に放電することで、ピークカットに貢献します。

昼間に使い切れない太陽光発電の電力を蓄電池にため、必要な時間帯に活用できます。

電力使用量が高まる時間帯に放電することで、電力会社から購入する電力を抑えます。

夕方など太陽光発電量が低下するタイミングで立ち上がるピークにも、蓄電池が素早く放電して対応できます。

最大需要電力を抑えることで、契約電力や基本料金の低減が期待できます。
太陽光発電と組み合わせることで、夏場のピーク抑制と再エネ活用を同時に実現できます。

EMS(エネルギーマネジメントシステム)による電力最適化

EMSは工場全体の電力を見える化し、スケジュール制御や負荷制御で最適な運用を実現する仕組みです。

  • ピーク抑制の自動化
  • 空調・照明・設備の効率化
  • データ分析による改善提案

複数の設備を導入しても、EMSがなければ全体最適は難しいため、中長期の電力最適化には欠かせない存在です。

※EMSについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

「efinnos」で実現できる“夏場の電力最適化”のポイント

「efinnos」は事業所のエネルギー運用を最適化するEMSです。電力需要の予測や気象データの分析を組み合わせることで、夏場に電力負荷が高まるタイミングを事前に把握し、最適な制御計画を自動で立てられます。これにより、太陽光発電の自家消費を最大化しつつ、蓄電池の充放電を効率的に行い、ピーク電力の抑制を安定して実現できます。担当者が手動で調整する負担を減らしながら、夏場特有の電力リスクに強い運用が可能になります。

グラフデータのイラスト

電力予測でピークを事前に回避

「efinnos」は電力需要予測をもとに、太陽光発電の余剰電力を蓄電池に充電し、必要なタイミングで放電します。これにより、夏場のピークを事前に抑え、再生可能エネルギーを最大限活用できます。

太陽光×蓄電池×EMSの統合制御で夏場の電力を最適化

複数の設備を統合し、「efinnos」が最適な運用を自動で判断します。手動では難しい高度な制御が可能になり、夏場の電力リスクに強い運用が実現します。

自家消費率を高めて
電力購入量を削減

太陽光発電の電力を最大限活用し、電力会社からの購入量を抑えます。

efinnos導入企業の電力削減事例

まとめ|
夏場の電力最適化を進めるポイント

事業所ごとに電力の使われ方やピークの要因は異なるため、最適な対策も変わります。まずは電力の見える化によって現状を把握し、どの時間帯・どの負荷がピークを押し上げているのかを特定することが重要です。そのうえで、太陽光発電・蓄電池・EMSをどのように組み合わせるかを検討することで、夏場の電力リスクを大きく減らせます。「efinnos」では、電力データの分析から最適な設備構成の検討、導入後の運用まで一貫してサポートしています。夏場の電力対策を進めたい企業の方は、ぜひ一度ご相談ください。

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